アイテム番号: SCP-四一〇-JP

オブジェクトクラス: Keter Euclid

特別収容プロトコル: SCP-四一〇-JPは本報告書の本項目に収容されており、文字列 "4.10162" がSCP-四一〇-JPの活動領域として割り当てられています。また、SCP-四一〇-JP-壱はサイト-八一███内の五層の隔壁からなるユニットに収容されています。ユニットの各層は耐熱性の素材で構成され、意味を持たない数列を隙間なく印字する事によりSCP-四一〇-JP-壱の視界を妨げています。ユニットの定期検査および修繕は、標準耐熱装備を着用した職員二名によって毎週行われます。

説明: SCP-四一〇-JPは、アラビア数字で記述された数値に割り込み異常な実体を生成する小数点です。SCP-四一〇-JPの影響下にある媒体は、数値の意味が変更される修正、および破損・汚損した場合即座に復元されます。SCP-四一〇-JPが何らかの物体について示す数値に干渉した場合、同一の外見を持ち干渉後の数値を反映した複製(SCP-四一〇-JP-壱と呼称)が媒体の付近に生成されます。

生成されたSCP-四一〇-JP-壱のうち、人型の個体はアラビア数字のみを認識する特異な視覚を有しています。この視覚を介して、SCP-四一〇-JPは別の媒体へと転移する事が可能です。その他の個体、とりわけ無生物の形をとる個体の場合、どのようにして数字を認識しているのかは不明です。SCP-四一〇-JP-壱は如何なる損傷を受けても特異性を喪失する事はありませんが、転移先での新たな個体の生成は古い個体の消失を伴うと推定されています。

SCP-四一〇-JPは、「ウォーターサーバーから床を溶かす液体が流れ出している」という異常な通報により財団の注意を引きました。エージェントが現場に到着した時点において、既にSCP-四一〇-JP-壱は消失しており、回収された液体のサンプルからは異常性のない水と溶解した建材の成分のみが検出されました。この事案を含め、財団が把握する限り七回目の転移においてSCP-四一〇-JPは確保されました。以下に、各事案の概要を記載します。

+ 事件記録 四一〇-JPを閲覧する

+ 音声記録 四一〇-JPを閲覧する

+ [要レベル三セキュリティクリアランス]

Footnotes

. 本報告書では、アラビア数字を上記の文字列にのみ用います。
. 干渉前の数値が小数であった場合、小数点はSCP-四一〇-JPと同化します。
. 骨密度若年成人平均値。八〇%以上が適正値と定められている。